日々の萌語りとSS
クロノ・エクスキューションならぬオーロラ・エクスキューションの背後に出てくる瓶を持ったあの女の人、あの人は一体誰なんでしょうね?というネタがよくありますが。
実は宴会でガニュメデスがお酌をするようになったのは古代ギリシャに父権制と同性愛文化が定着してからのことで、それ以前は処女神へーべ―がお酌をしていたそうです。
そして「飲み過ぎてへべれけになる」と言う言葉なのですが、この「へべれけ」の語源は、「ヘーベ―のお酌」と言う意味のギリシャ語Hebeerryk だと言う説が流布しているようです、が・・・
(?)
(??)
(???)
このあからさまに不思議な説の元ネタは木村鷹太郎(1870-1931)という明治の学者さんの本(『希臘羅馬神話』1922)らしいのですが、この人が実はとんでもなくトンデモな方なのです。
「キムタカ」(笑)と呼ばれた彼は、「世界の文明の起源は日本である」という「新史学」を提唱しましたが、なんとその根拠は主に神話や地名などの強引なまでの語呂合わせ!
帝大卒で語学の天才だったらしいですが、その博覧強記を駆使してとんでもないダジャレ理論を炸裂させています。
たとえば、
「ペルセウスとはペルシャ(波斯国)の名称と同一にして、須佐之男尊は波斯古代の首府スサの名称となり、彼の神名は克明となり、二者同一神の別伝たるを知るなり。且つ其大蛇を斬るや両者同一たり、女子を救ふや同一たり、宝剣を得るや同一たり、両神話を全然同一にして、一点疑問の余地あるなし。」
すごいですね~。「一点疑問の余地あるなし」ですよ!(いや、ちょっとしか語呂あってないし!)
こんな感じでこの方は、伊邪那岐はゼウス、日本武尊はアポロン云々とトンデモ説を強弁、遂には「日本人は古代ギリシャ人・古代ローマ人である」と断言しているんですね。
女神アテナは、もちろん天照大御神!
――ということで、城戸のおじい様がギリシャ・聖域で赤んぼ沙織を預かって、日本で我儘いっぱいに育て上げたのも、あながちまるっきり縁がなかったわけではなかったのかもしれないな、と思ったりしました。
なんという運命のキムタカ理論。
(トンデモ歴史学に興味がわいてしまった方は、こんな本はいかがですか?古いですけど図書館とかなら読めると思います。
『偽史冒険世界』 長山靖生 筑摩書房 1996 民明書房ではありません)
*いろいろ拍手ありがとうございます!改めてお返事させていただきます。
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中羊受および双子・獅子・シベリア師弟などについての妄想が渦巻くコキュートスです。
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