「ローズマリー」ネタバレ語り

ＬＯS部屋の「ローズマリー」語りです。（折りたたんであります）

聖戦後の聖域では、黒サガと彼の引き起こした事件について語ることは絶対的なタブーだろうなと思います。歴史ある聖域の最大級の不名誉として、正史からは抹消されていても納得できるレベル。

そもそもごく一部の人間しか黒サガの存在を知らないでしょうし、事件の事情や顛末を断片的にではなく全て知る者は、多分本人以外には誰もいないのではないかと思います。

サガ本人にとっても恥ずべき過去でしょうし、黒サガ時代のことを言い訳・自己弁護することなど考えられないでしょう。

教皇派メンバーについても、彼ら自身もその一部であった「過去の犯罪」について、再建中の明るく前向きな聖域で、敢えて黒サガを評価し懐かしむような態度は見せられないのではないでしょうか。

白サガは13年の間一応善である公式の表人格だったようですし、少年サガとの連続性もあるので、甦った悔悛サガからは白サガの存在が感じられることもあるのではないかと思います。

でも黒サガはそうではありません。

聖域の大逆者かつ、元々知られないようにしていた秘密の存在だったこともあり、黒サガはそのまま忘れ去られるならその方が皆にとっても良いとされる消えるべき存在。

となると、黒サガのことを忘れたくないと思っているのは、本当にムウ様だけなのかもしれません。


逝く者は、逝くべき時がくれば逝ってしまう。後も見ずに。