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日々の萌語りとSS
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週末に「生きた現代史」みたいな日本人にお会いする機会がありました。
その方が登場する評伝小説が出ているような方なのですが、一つの国の創生期に深くかかわったフィクサーのような人物。こんな充実した波乱万丈の人生は今の日本にはありえないよね!という物語のような人生を歩まれた、すごくチャーミングなおじいさまでした。
(以下、☆矢に全く関係ない私的覚書メモです) 


***
K氏は、そもそも大財閥の共同創業者の孫として生まれ、子供のころは何不自由のない生活。テニスコートのある洋館に住み、夏は富士屋ホテルか万平ホテル、戦前にラジオ付きのリムジンが家庭車,、趣味は外車とカメラだったという絵に描いたような御曹司でした。
しかし終戦後、家屋敷は進駐軍に接収、農地改革、お父さんが亡くなったことから莫大な相続税、ということで、一気にご実家は没落の憂き目に。

しかしそこからがすごくて、たまたま縁あって渡ることになった外国で大活躍、日本がらみのあらゆるビジネスに関わりながらも一匹狼を貫いて、再び地位と財をその地で築き上げていかれました。
冷戦とか石油危機とかほんとに色々あったけれど、自由に、でも品性を落とさず、個人の損得だけではなく外国で日本人としてやるべきことをやってこられたんだろうな、というのがお話から伝わってきました。

今はもうとうに80歳を超えてらっしゃいますが、見た目もしゃきっと背筋が伸びていてなんとも品が良くてダンディー。立ち襟の白麻の襯衣に濃紺のシングルジャケット、バックスキンのモンクシューズ、すらっと背が高くて(あの年代なのに180㎝近く)すごくかっこいい。今でも所謂スポーツカーに乗っておられるそうで、スマホの待ち受けもその愛車。女性に対するエスコートもさらっとさりげなくこなされる本物の紳士。

逸話もいろいろお聞きしてとても面白かったんですが(お茶目な方でした)、品よく色っぽい話もしてくださって。(笑)外国の大統領の寝室に朝の5時に芸者さんを迎えに行ったけれど、自分も帯の結び方なんかわからなくて困ったとか。その飄々と軽やかだけど、一匹狼として闘い、やるべき時にやることはやる感じが、本当にかっこよかったです。


波乱万丈の時代だったからこういう人がいたんだなあと、志あるかってのかっこいい日本男子とご一緒できて楽しかったのでした。
やはり国乱れる時に星があらわれるんでしょうね。

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