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日々の萌語りとSS
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遂に今年も残すところ1週間となった今日はクリスマスイブ。色々追い詰められていますが、天翔る羊に乗って全力で駆け抜ける…!

ということで、以前から書きかけていた「面倒な黒サガムウ」の長編を頑張って書きあげようと思いました。結構な長編になりそうなので、ブログでの連載になると思います。

いざ長編となると過激な場面はあまりなさそうで、たいして盛り上がらなさそうです。すみません…(-ω-)心理的にうだうだする地味~な話になりそうです。が、しょせんはサガムウ者の書く話ですので、根っこは甘甘かと。

折りたたみに、自分へのプレッシャー的にひとまず第一回を置いておきます。
厄介な黒サガムウ・羊年奉祝作品「プリズム」



*いろいろ拍手どうもありがとうございました。不要の方もありがとうございます。赤毛って気になる存在ですよね。(^^//)
お返事は反転で。


S様
過去作に丁寧なコメントありがとうございました。 作風もCPもバラバラな上に相当ボリュームがありますのに、全部読んでくださろうなんて…ありがとうございます。光栄すぎて申し訳ないです><
復活後の統合灰色サガと、もういないあの頃の黒サガと、ずっと全てのサガを知っているムウ様との関係というのは、個人的に気になる脳内重要テーマですので、感想いただけて嬉しかったです。消えちゃった黒も可哀そうですが、一番おいしいところを取り損なった復活サガも可哀そうですよねw >「幸せな筈なのに幸せじゃないような」ほんと復活後サガムウはそう言う感じかもしれないと思うのです。幸せなんですが、ビタースイートで。
>黒サガが「ウワーッハッハ」って字幕付きで 探しました!ノリノリの黒サガ、楽しそうでかっこいいー(>∀<//)そう、あれこそが黒い子ですよね。字幕www 楽しい動画をご紹介くださり、ありがとうございました。







***

第3章コデックス1


裏切られたのだ、これ以上ない程酷い形で。
サガがあんなにも卑劣な人間だったなどとは。
ムウは自分に言い聞かせるように、サガの正体を知った日のことを思い出す。


あの頃の幼い私はサガのことを信じていた。
そう、信じていたのだ、全身全霊で。
私の全てはサガが教えてくれた。私が黄金聖闘士として、修復師としてあれるのは、サガのお陰だとさえ思っていた。


だが、そうではなかった。サガは私がそう思っていたような人ではなかった。
サガは、アテナを、聖域を、私を裏切り続けていたのだった。己の醜い権力欲のために。
そしてシオン様すら手にかけた。
私の誇りを傷つけるために私を無理矢理思いのままにし、私を我がものだと宣言し、自身の刻印を刻みこもうと、ただそれだけのために強引に――

怒りに、ムウの身体から小宇宙がうっすらと燃え上がる。


彼は私から全てを奪い去り、思い出のよすがすら残さなかった。
暖炉の中で火になめられ黒い炭となっていく写真が脳裏に浮かぶ。
サガ、あなたはいつか必ず、自分のしたことを後悔することになる――!



だが。そのとき、ムウの小宇宙がふうっと揺らぎ、二、三度揺れるとためらうように少しずつ小さくなっていった。
ムウの心の中をよぎるサガの言葉。

「シオンが言ったのだ。私には邪悪があると。それが心配だから私を教皇にすることはできないと」


…シオン様にそう言われたと嘲ってみせたあの時のサガは、ひどく傷ついたような眼をしていた。乱暴な態度や傲慢な口ぶりはいつもと変わらぬものだったが、彼の眼はそんな彼の見せかけを裏切り、心の中を束の間映し出したようだった。



あの時の黒い髪のサガは、深い傷が癒えないままの、どこか少年のようだった――






(続く)



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